ランチェスター戦略、戦争の法則・軍事理論をビジネスに応用/ランチェスター戦略の理論V0l.5
ランチェスター法則の2つの法則(第一法則、第二法則)は戦争の法則でした。
ではこの戦争の理論をビジネスに置き換えた場合、
第一法則と第二法則から何が言えるのでしょうか?
下の図のように「戦闘力」を「営業力」に置き換えて考えてみましょう。
既に説明した第一法則では兵力数が少くても
武器効率を上げることで勝てるということがわかりました。
では図の左側、第一法則を見てください。
「兵力数」は営業の「量」で営業マンの数、販売代理店の数などです。
そして「武器効率」は営業の「質」で商品説明力や情報収集力、
顧客へのスピード対応などです。
この「質」を磨き上げ、競合を上回ることができれば
営業の「量」で劣勢である企業でも勝利することができるのです。
そして、営業の「量」が少なく「質」の面でも
すぐに上げることができない場合、
局地的に営業の「量」を集中させることができれば、
局面ごとに有利な状況を作り出すことができます。
故に営業マンの数など営業の「量」が少ない、
物量的に劣勢である場合は第一法則下で戦った方が有利と言えます。
次に第二法則ですが、ここでは営業の「量」が二乗倍となるので
圧倒的な「営業力」となります。
そして二乗倍の営業の「量」を持ってすれば、
多少相手の営業の「質」が高くても
圧倒的な数で凌駕することができました。
従って営業マンの数が多い、
販売代理店の数が多いなど物量的に勝っている、
営業の「量」が多い場合は第二法則下で戦った方が有利と言えます。
この2つの法則から
ランチェスター戦略の2つの基本戦略が導き出されました。
「差別化戦略」を基本戦略とする「弱者の戦略」と
「ミート戦略」を基本戦略とする「強者の戦略」です。
次回は弱者の基本戦略「差別化戦略」と「弱者の5大戦法」についてお伝えします。