経営戦略の考え方(7)競争戦略とファイブフォース分析①業界内の競争要因

競争戦略

前回まで成長戦略の補足として

多角化戦略のパターンとシナジーについてお伝えしてきましたが、

今回は競争戦略についてお伝えします。

 

そもそも競争戦略の定義とはどのようなものなのでしょうか?

前提として確認しておきたいと思います。

競争戦略の第一人者、ハーバード・ビジネス・スクールの

マイケル E.ポーター氏によると・・・

 

 

 

業界内で防衛可能な地位をつくり、

5つの競争要因(ファイブフォース分析として後述します)に

うまく対処して企業の投資収益を大きくするための

攻撃的または防衛的アクション

 

 

 

・・・であると定義されています。

 

 

 

競争に勝つには、事業を展開していこうとする業界が

どのような業界構造になっているのかを

把握しておかなければなりません。

そこで使うフレームワークがファイブフォース分析です。

下の図を見てください。

 

ファイブフォース分析

 

上の図①~⑤までを順に説明していきます。

 

業界内の競合他社

様々な業界が存在していますが、

どの業界も厳しい競争を強いられていると思います。

ひと言で厳しいと言いましたが、

競争が厳しい業界とはどのような業界でしょうか?

 

 

 

先ず1つ目規模が同じような企業が多数存在する業界です。

大手数社が市場を押さえている場合などは

リーダー企業によって規律が働きますが、

同じような規模だとお互いが勝手な行動を取るので

規律が働かなくなり、競争が激しくなっていきます。

 

 

 

2つ目固定費が高い業界です。

固定費が高いとその費用を賄うため、

企業は生産能力の限界まで生産を引き上げます。

すると市場では供給過多となり、

企業間での値下げがはじまります。

 

 

 

3つ目成長率が低い業界です。

業界が成長しないので限られた市場を

競合と奪い合うことになってしまいます。

プロダクト・ライフ・サイクルでいうところの

成熟期・衰退期に該当します。

 

 

 

4つ目商品の差別化が難しい業界です。

商品が差別化できないと、

お客様は価格の安さとサービスの質で選択することになります。

すると、企業は価格を下げることで収益がダウンしてしまい、

サービスの質を上げることでコストが上がってしまいます。

 

 

 

5つ目撤退障壁が高い業界です。

投資した資産(設備・機械など)が業界に特化している場合や、

撤退するにもコスト負担が大きい場合などがあげられます。

このように業界内の競争要因だけを見ても

様々な要因があることがわかります。

 

 

 

少し長くなってしまったので、

2番目売り手(供給業者)の交渉力については

次回にお伝えしたいと思います。

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