経営戦略の考え方(9)競争戦略とファイブフォース分析③買い手の交渉力
競争戦略の第一人者、マイケル・ポーター氏が
提唱したファイブフォース分析。
前回は②売り手(供給業者)の交渉力ついてお伝えしました。
今回は③買い手(エンドユーザー)の交渉力についてお伝えします。
念のため前回と同じ図を掲載しておきます。
③買い手(ユーザー)の交渉力
商品やサービスの買い手も
競争要因のひとつとして捉えなければなりません。
最近では大手スーパーなど(買い手)が
購買力を武器に大幅な値下げを迫ったり、
価格・品質を競わせたりして
売り手の収益を圧迫するような行動を取ります。
買い手の交渉力が強くなるのは
下記のような場合があげられます。
先ず1つ目は代替品が多く存在する場合です。
差別化が難しい商品・サービスで代替品が溢れてしまえば、
買い手は簡単に売り手を変えることができるので、
買い手の交渉力が強くなります。
2つ目は特定の買い手への売り上げ依存度が高い場合や
買い手の購入する商品・サービスの購入割合が大きい場合です。
3つ目は買い手のスイッチングコストが低い場合です。
これは②売り手のスイッチングコストとは逆の発想です。
更に買い手の方に情報量(競合商品の価格など)が多い場合には、
その情報を利用して有利な取引を迫られてしまいます。
「同じ商品なら、あのお店の方が安いよ」という具合です。
次回は④新規参入の脅威についてお伝えします。