ランチェスター戦略3つの結論(1)競争目標と攻撃目標の違いとは?/ランチェスター戦略の理論Vol.13

ランチェスター戦略_競争目標と攻撃目標

今回は競争目標攻撃目標の違い

そしてランチェスター戦略3つの結論のひとつをお伝えします。

 

前回はシェアの類型と推移をお伝えしました。

その後半で「自社がどの類型に属していようと、

一体どこから攻めるのか?」という問題がありました。

その続きからお話ししたいと思います。

 

ひとつの例ですが、

自社と競合他社のシェアと順位が下記のように仮定します。

 

1位A社:市場シェア35%

2位自社:市場シェア30%

3位B社:市場シェア25%

 

自社がシェア30%で2位の場合、

1位の企業(上位の競合)を狙いますか?

それとも3位の企業(下位の競合)を狙いますか?

ちょっと考えてみてください。。。

 

正解は・・・というより、

ランチェスター戦略のセオリーでは

ワンランク下位の競合からシェアを奪います。

 

これを「足下(ソッカ)の敵攻撃の原則」と言い、

ランチェスター戦略3つの結論のひとつとしています。

 

 

理由は・・・

①1位企業(強者)より3位企業(弱者)から

シェアを奪う方がシェアを獲得し易いこと。

 

②5%のシェアを奪ってしまえば自社が35%、

3位企業が20%となり、その差は√3倍(1.73倍)以上となるため

射程距離理論から勝負あったと言える数値となり安定すること。

 

・・・です。

 

35%になれば1位企業に並び勝負を仕掛けることができます。

勝ち易い方からシェアを奪い、

力を付けた上で1位企業に勝負を挑めば良いわけです。

 

 

 

この事例でもそうですが特に2位の企業にとって重要な考え方です。

(自社が3位でも4位でも考え方は同じです)

 

ここまで必死になって頑張ってきた2位企業にとって、

1位の背中が見えると1位企業に勝負を挑んでしまいがちです。

 

しかし、

狙い撃つ競合はひとつ上の1位企業ではなく、

ひとつ下の3位企業だということです。

間違っても1位の企業に勝負を挑んではいけません。

 

価格勝負になった場合、

体力で勝る1位企業(強者)に自社(弱者)が勝てるわけがありません。

ここで注意しなければならない考え方が

競争目標攻撃目標をわけて考えるということです。

 

競争目標」というのは頭上の敵で

競争局面におけるワンランク上位の競合です。

上位の競合に対しては全面対決を避け、

弱者の基本戦略である「差別化戦略で戦います。

 

これに対して

攻撃目標」というのは競争局面における

ワンランク下位の競合「足下の敵」です。

この場合は自社の立場が強くなるので

強者の基本戦略である「ミート戦略でシェアを奪います。

この「足下の敵攻撃の原則」でシェアを獲得しNo1を狙います。

 

 

 

ランチェスター戦略では1位ではいけません。

No1でなくてはならないのです。

1位とNo1の違いとは?

なぜNo1でなくてはならないのか?

これは次回にお伝えします。

 

 

 

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