営業戦略における3つの営業方針とは?顧客のランク分けを活かす方法/営業の仕組み化Vol.8
前回は、
法人営業戦略の考え方・分析手法として
市場シェアの立体ABC分析
の概念を通じて、
総需要からお客様を3つのクラスに分けること
(ラージA・B・C)
更に客内シェアから客内における
自社のポジションを4つに分けること
(スモールa・b・c・d)
・・・をお伝えしました。※下記参照
今回は、
上記「3×4=12」のマス目に配置されたお客様に対して
どのような営業方針で取り組めば良いかを解説します。
前回のブログでも掲載しましたが、下記の図を見てください。
上の図を見ると、
青:Aa、Ab、Ba
黄:Ac、Bb、Ca
赤:Bc、Cb、Cc
と3色に分かれてます。
この3つを、
青→Aクラス
黄→Bクラス
赤→Cクラス
と分けた上で、
その中で下記3つの営業方針を決定していきます。
3つの営業方針
・守る先
・攻める先
・育てる先
ちなみにAクラス(Aa・Ab・Ba)
が全て守る先になるわけではありません。
同じAクラスの中でも3つの営業方針が分かれます。
では、それぞれの営業方針を解説します。
●Aクラス(青色部分)
商談時間を長く、高頻度で訪問すべき顧客です。
その中で3つの営業方針に分かれます。
・守る先→Aa
大口で自社をメインの取引先とする顧客
客先繁盛支援で関係を深め、
競合他社の付け入る隙をなくす対策を取ります。
・攻める先→Ab
大口で独占している競合他社がない顧客。
このランクの顧客を攻めなければ、
シェアが上がらないので売上も上がらない。
数社ある場合には“Aa”になりそうな客先と
競合他社との状況を判断し優先順位を決定します。
・育てる先→Ba
中口で自社を主な取引先とする顧客。
既に自社がNo1の地位ですが、
件数が多い場合には“Aa” 候補とそれ以外に区分して管理。
●Bクラス(黄色部分)
選択と集中が必要な顧客です。
時間をかける顧客、かけない顧客とメリハリが重要になります。
・攻める先→Ac
大口で競合他社を主な取引先とする顧客。
売上の上がらない主な原因は
ここのシェアを上げられないからです。
顧客ニーズと競合他社の強み弱みを把握し
差別化戦略での攻略を検討します。
・攻める先→Bb
中口で独占している競合他社がない顧客。
客数が多くなるので特にメリハリが重要な顧客になります。
“Ba”になりそうな顧客を選定して攻略し、
“Ba”になったら中長期的に育て“Aa”に育成します。
・育てる先→Ca
小口で自社を主な取引先とする顧客。
既に自社がNo1の地位にあるので
営業パーソンとしては訪問しやすい
客先ですが、数字につながらない顧客。
営業スタッフの訪問頻度と
時間が多くならないようマネジメント側は要注意。
“Bb”以上にメリハリが大事。
●Cクラス(赤色部分)→Bc、Cb、Cc
商談時間、訪問頻度少なく対応します。
「失っても惜しくない」位に割り切って考えても良い客先。
営業効率を考えるとむしろ、自社の足かせになっている可能性が高い。
極力時間をかけずコミュニケーションは電話やメールなど。
●新規開拓先(灰色部分)
Ad、Bd、Cdの中から新規開拓候補を選定しますが、
わざわざ需要の少ない候補先から選ぶ必要はないので、
特別な理由がない限りAdの中から選定します。
Bdにおいては需要規模が大きい、
成長性が高い先のみが候補。
商談時間や訪問頻度の割合については
“Bクラス”並を目途に微調整をします。
以上、長くなりましたが、
12のマス目に該当する客先に対して
3つの営業方針をどう捉えれば良いのか、
ご理解頂けたと思います。
ここまでが、
営業戦略を立てる上での下地です。
次回以降で
営業戦略をどのように立てるのか?
営業戦略の立案方法
についてお伝えしていきます。
法人営業に関る方は次回以降を
絶対に見逃さないようにしてください。
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