自社の損益分岐点売上高(BEP)を把握してますか!?
損益分岐点売上高(BEP)計算は“アカウンティング”のカテゴリーでも書きましたが、“マーケティング”においても重要な視点なので再度お伝えしたいと思います。 利益の出ないビジネスはビジネスではありません。にも関わらず、“損益分岐点売上高(BEP:Break Even Point)”をしっかり把握している経営者の方は意外に少ないように思います。 売上がどのような要素で構成されているかというと・・・ ◆売上=固定費+変動費+利益 ・・・になります。 そして売上から変動費を引いたものを“限界利益”と言うのですがこれを上の式に置き換えると・・・ ◆売上-変動費=固定費+利益=限界利益 ・・・になりますね。 この時、売上に占める限界利益の割合を“限界利益率(限界利益÷売上高)”と言います。 そして損益分岐点の売上高は・・・ ◆損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率 ・・・で求められます。 更に目標とする利益を確保した上での売上高を知りたい場合には・・・ ◆目標売上高=(固定費+目標利益)÷限界利益率 ・・・となります。 自社のコストを固定費、変動費に分解して計算してみてください。新たな視点が得られるかもしれません。とは言え、これだけではわかりにくいと思いますので、次回はひとつの事例を上げたいと思います。 例えば、キャンペーンなどで売価を10%値下げした場合、同じ利益を確保するには販売数量をどの程度上げれば良いと思いますか?多くの経営者の方が「10%アップすれば良いのでは?」とお答えになりますが、そうではありません。固定費・変動費の割合にもよりますが、大抵の場合30%前後の販売数量を上げないと補えないんです。次回でこの辺りのお話をしたいと思います。