ランチェスター戦略、強者の5大戦法:①広域戦②遠隔戦③確率戦④総合主義⑤誘導戦/ランチェスター戦略の理論Vol.8
今回は「強者の5大戦法」をお伝えしていきます。
弱者が弱者の戦略を取るためにも
強者の戦略を知っておかなければなりません。
なぜなら、
弱者と強者の戦略は180度異なる、相反する戦略
になるからです。
強者は「ミート戦略」を基本戦略としながらも、
①広域戦
②遠隔戦
③確率戦
④総合主義
⑤誘導戦
・・・の5つの戦法にわけられます。
①広域戦
弱者の「局地戦」に対して強者は「広域戦」です。
広い範囲の戦いでは弱者の力は分散し、
逆に狭い範囲では弱者の力が集中します。
強者は弱者に「局地戦」を展開させないようにしなければなりません。
そして自社は局地的に営業を仕掛けるのではなく、広い範囲で展開します。
②遠隔戦
弱者の「接近戦」に対して強者は「遠隔戦」です。
ビジネスは顧客の取り合いですから、
競合との距離を置くというより顧客との距離を置く戦い方です。
広告宣伝を活用することで、
お客様に「これが欲しい」と指名買いをしてもらい
営業マンがお客様に対面する前に勝負が決まっている
というような「プル型」のマーケティングになります。
実際にコンビになどでは
テレビCMの投下量で棚の位置が決まってしまいます。
消費者にそれだけ認知されていればお店は売れると考え、
良い棚の位置を提供してくれるわけです。
メーカー等は直販ではなく、卸をフル活用する
というようなことも「遠隔戦」の考え方です。
③確率戦
弱者の「一騎討ち戦」に対して強者は「確率戦」です。
強者は一対一の戦いを避け、弱者を数で押さえ込むことを考えます。
競合他社の多い市場を狙ったり、併買率の高い顧客を狙うなどです。
また自社内でも競争させたり、弱者に付け入る隙を与えないようにします。
例えば、
メーカーであれば製品アイテム数を増やして製品同士を競争させたり、
営業拠点・代理店同士を競争させたりすることで
他社(弱者)が進出する隙間をなくします。
④総合主義
弱者の「一点集中主義」に対して強者は「総合主義」です。
総合戦、つまり持てる武器を総動員し、且つ圧倒的な量で迎え撃つことです。
総合戦になれば部分的に弱点があっても他の部分や総合力でカバーできます。
圧倒的な量や品揃え、広域テリトリーなどで勝負します。
⑤誘導戦
弱者の「陽動戦」に対して強者は「誘導戦」です。
弱者は手の内を知られないように「陽動戦」を展開してきますが、
強者はそれに惑わされないように弱者をこちらに都合の良いように導きます。
例えば、
差別化を図ろうとする弱者の商品に対して、
後発でも広域な販売網を駆使することで
弱者の商品を陳腐化させることが可能です。
また値引き合戦をしかけることにより
体力のない中小からシェアを奪う
というやり方も誘導戦の考え方です。
ここで言うランチェスター戦略の強者の定義は・・・
市場における1位の企業のみ!
・・・ということに注意してください。
かなり長丁場でしたが、本編・強者の5大戦法までが
ランチェスター戦略のルーツのひとつ目、
ランチェスター法則についての説明でした。
次回からはランチェスター戦略のふたつ目のルーツ
「クープマンモデル」についてお伝えします。
これは結論からお話しすると、
戦略力:戦術力=2:1の時、最も戦闘力が高まるという話です。
戦略力は間接的な戦闘力、戦術力は直接的な戦闘力のことを指しています。
ランチェスター戦略の大事なシェアの数値
「7つのシンボル目標値」の元になった考え方です。
こちらもしっかり押さえて頂ければと思います。
ランチェスター戦略、強者の5大戦法
(①広域戦②遠隔戦③確率戦④総合主義⑤誘導戦)のみならず、
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