ランチェスター戦略、弱者の5大戦法:①局地戦②接近戦③一騎討ち戦④一点集中主義⑤陽動戦/ランチェスター戦略の理論V0l.7
弱者の基本戦略「差別化戦略」と
強者の基本戦略「ミート戦略」はご理解頂けたと思います。
今回は更に詳しく「弱者の5大戦法」(下図左側)をお伝えしていきます。
弱者は「差別化戦略」を基本戦略としながらも、
①局地戦
②接近戦
③一騎討ち戦
④一点集中主義
⑤陽動戦
・・・の5大戦法に分けられます。
①局地戦
ビジネス領域や地域を限定することで
資源を分散させないようにします。
元々弱者は総合力で劣るわけですから、
欲張って手を広げてしまうと資源が分散し
勝てる可能性がなくなってしまいます。
まともに戦って勝ち目のない弱者は
勝てる市場を探すか、勝てる市場を作り出す
ということです。
地区に限らず、顧客層や業種なども含みます。
詳細は別の機会(地域戦略)で解説したいと思いますので
概念として押えておいてください。
②接近戦
ビジネスでは敵(=競合)に近づいて戦うという意味ではありません。
顧客に近づくという考え方です。
実際に会って顧客の心を掴むような手法で
重要顧客に関しては頻度のみならず
滞在時間(商談時間)も多くします。
また卸や代理店などを介さず、
エンドユーザーに直接販売するやり方も接近戦です。
そして、わざわざ遠方を攻めるのではなく、
地元を攻めるという考え方も接近戦の概念です。
③一騎討ち戦
まさに1対1の戦いです。
競合の多い市場や顧客を狙うのではなく、
競合が1社しかいない、もしくは少ない市場・顧客を狙います。
複数の競合を相手にするより、
1社もしくは少ない競合を相手にする方が勝ち易い
ことは容易に想像できると思います。
④一点集中主義
重点をおくべきところを決め、そこに力を集中させます。
総合力で劣る弱者は全面戦争で強者に勝つことはできません。
市場や地域を細分化し、業種・顧客・商品等
どこに重点を置くのかを決定し注力しなければ、
勝負に勝つどころか現状を打開することもできません。
地域・販売チャネル・客層・ジャンル・商品など
マーケティング上のテーマをどこに絞るのか、
セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング
をしていくことです。
⑤陽動戦
「かくらん戦」、敵の裏をかく奇襲戦法です。
相手が思いよらない方法で展開し敵を動揺させます。
アサヒ飲料の「朝専用缶コーヒー」などがこれに該当します。
「朝専用」という思いもよらない手法で
圧倒的なシェアを持ったいたジョージア(コカ・コーラ)から
缶コーヒーのシェアを奪いました。
缶コーヒーを調査してみると圧倒的に朝(午前中)が多く、
購買層はサラリーマンの男性です。
そこに目をつけて「朝専用」としました。
「朝専用歯磨粉」「朝専用目薬」などがあっても良いかもしれませんね(笑)
ここで再度注意して頂きたいのは、
ランチェスター戦略の言う弱者の定義は・・・
市場における2位以下の企業すべて!
・・・ということです。
ほとんどの中小企業が該当するのではないでしょうか。
だからこそ「弱者必勝の法則」と言えるのです。
次は「強者の5大戦法」をお伝えします。
お気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、
弱者と強者の戦い方は相反します。
戦い方が180度異なるので
強者を知ることで見えてくるものがありますから、
こちらもしっかり押さえて頂ければと思います。
ランチェスター戦略、弱者の5大戦法
(①局地戦②接近戦③一騎討ち戦④一点集中主義⑤陽動戦)のみならず、
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