人事評価制度の考え方(2)研修だけで優秀な人材が育たない理由とは!?
前回は人事評価制度が会社の目的を達成するためにあるということ、そして人材育成のためにあるということをお話ししました。今回は任せることのできる優秀な人材を育てるにはどうしたら良いのか?について私の考え方をお伝えしたいと思います。 人材育成というと教育という考えから「定期的に研修をすれば良いのでは?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、私はそうは思いません。もちろん研修を否定しているわけではなく、むしろ賛成です。定期的にできないのであれば、不定期にでも実施した方が良いと思っています。 ところが、研修では人材を育てることはできても、人材を定着させることはできません。ポイントは育成した優秀な人材を“定着させること”です。研修を継続的に行うと確かにスタッフのレベルは上がっていくでしょう。しかし問題はその後です。優秀な人はドンドン優秀になっていき、そうでない人は置いていかれるという現象が起こります。スキルやモチベーションによる従業員の二極化です。 なぜこのようなことが起きるのでしょうか?学校では皆さん勉強しますよね?勉強しないと卒業出来なくなってしまうからです。ところが、会社の場合はどうでしょう?自分で目標を持って自己研鑽に励む人は成長していきますが、そうでない人は成長しなくても良いと思ったり、なるべく関わりたくないと思う人も中にはいるわけです。 このような二極化が起こると教育の垂れ流しになってしまいます。それは優秀な人ほど会社を辞めてしまい、優秀でない人ほど会社に残るという形で現れてきます。これではいくら素晴らしい研修をしても経費の無駄になってしまいます。教育の垂れ流しを防ぐため、優秀な人材を定着させるためになくてはならない受け皿となるのが“人材育成のための人事評価制度”です。この評価制度は人件費を削減するためのものではなく、ましてや結果のみを求める成果主義でもありません。“人を大切に育てる”ための評価制度であると考えてください。 では、なぜこのような評価制度が優秀な人材を育成し、更には従業員の定着にもつながるのか?ということを次回でお伝えしたいと思います。 人事評価制度の考え方やご質問などを下記facebookページにて是非シェアして頂ければ幸いです。